プエルトリコで、政府内の汚職スキャンダルと知事のLGBT差別と女性差別発言で、知事辞任を求める大規模抗議デモが続いていましたが、知事はついに辞任に追い込まれました。

プエルトリコはキューバとドミニカ共和国のそばにあるカリブ海の島国でしたが、1898年に米領土になりました。米の自治領です。私がプエルトリコに行ったときは米のビザESTAが必要だったし、空港には「WELCOME TO USA」と書いてありましたよ。プエルトリコ人は米のcitizenです。だけどトランプ大統領は、プエルトリコ系のオカシオ・コルテス議員に「国に帰れ」と言いました。プエルトリコの首長はトランプなのに 笑笑。

 

プエルトリコは2017年にハリケーンで壊滅的な被害が出て何千人もの命が奪われました。それについてはこのブログで何回も書いているのでこちらを参照してください。

 

 

ハリケーンで全土が破壊され洪水し、食料や水もなく病院の非常電源もなく人々が亡くなっていった。「助けて。SOS」と自身も被災したサンファン市長が泣いて本国の米のトランプに助けを求めていましたよね。トランプは自己責任だと冷たく言いはなったけど。

今年になって、米から送られたハリケーン被害の復興資金1500万ドル(約16億円)をプエルトリコの政府関係者達が横領していたとして検察が逮捕を命じました。あのハリケーン被災者のための援助金を着服したなんて信じられない。

しかもプエルトリコのリカルド知事が、ジャーナリスト・同性愛者・ハリケーン被災者・女性を差別(侮辱)する内容を男性当局者達とネットで話してた内容が漏洩。

プエルトリコ人達が大激怒。知事に辞任を要求しました。

 

 

デモにプエルトリコの有名人達がたちあがる

 

プエルトリコは野球などのスポーツ界、音楽界、ハリウッドなどにスターを輩出しています。そのプエルトリコ人の有名人達もたちあがり抗議しました。

 

 

プエルトリコ人で日本でも有名な歌手、リッキー・マーティンがSNSで激怒。リッキーはハリケーン被災の時に救援の寄付を集めたし、同性結婚しています。

 

 

 

 

 

 

レゲトンのキング Daddy Yankeeは先日行われたPremio lo Nuestro音楽賞の受賞スピーチでプエルトリコの自治政府に怒り知事に辞任を求めました。Daddy Yankeeもプエルトリコのハリケーン被災の時に寄付を集め、自分がプエルトリコ入りして救援物資を運びました。

 

 

 

 

 

プエルトリコの首都サンファンであった大規模抗議デモでは、プエルトリコ人の有名人達がデモに参加。

リッキー・マーティン、ハリウッドのアカデミー賞受賞俳優のベニチオ・デル・トロ、ラテントラップとレゲトンで世界的に人気のBAD BUNNY、有名ラッパーのResidenteがデモのパレード車上でスピーチしました。

 

 

 

 

 

レゲトンのDADDY YANKEEもプエルトリコ入りして抗議デモに参加。

 

 

 

デモには参加してないけど、プエルトリコの有名アーティストたちが次々に知事を非難。レゲトンのWISIN、NICKY JAM、FARRUKOなど。

 

 

 

 

fuerarickyyaは、リカルド知事はもう辞めろ、というハッシュタグです。

 

サルサ界では、サルサのスターのマーク・アンソニーも怒って辞任を求めていました。

 

 

私が好きなレゲトン歌手、Arcangelも激怒。

 

 

 

 

 

プエルトリコ人の抗議デモは音楽とダンス

 

プエルトリコのサンファンではこんな抗議デモもありました。ラテンのパーカッションがたくさん並び、伝統ダンスを踊っています。

 

 

プエルトリコで大規模な抗議デモが続きました。

 

これはハイウェイを閉鎖した大規模デモ。

 

 

プエルトリコ人の抗議デモは踊って歌います ♪

 

 

 

 

 

米在住のプエルトリコ人のダンスによるデモ

 

またプエルトリコ系住民が多いアメリカ本土でも各地でたくさんの抗議デモが行われました。

これはプエルトリコ人が多いNY。中心の駅グランドセントラルステーションで、プエルトリコ系によるダンスの抗議が行われた様子。ダンスがかっこいいデモなんで見て下さい。

 

 

 

このNYでの抗議デモの様子のもっと長いビデオ。 前置きが長いので、10分位から見て下さい。

 

 

「ボリクア」って叫んでますが、ボリクアとはプエルトリコ人のことです。アメリカ領になってますが、プエルトリコ人はアメリカにいてもどこにいても自分を「ボリクア」と言う人が多いです。

 

さすが世界のサルサとレゲトン大国のプエルトリコ。プエルトリコ人の身体には音楽のリズムとダンスがしみこんでますね。こんなダンスと音楽のデモってかっこいいですよね。

 

 

 

 

知事辞任に祝賀フィエスタ

 

そしてついにリカルド知事は、知事を8月2日に辞任すると発表。

 

発表したその瞬間のプエルトリコのサンファンの市民達の歓喜。

 

 

 

 

知事辞任の祝賀の花火まで打ち上げられました。

 

辞任したらまた歌って踊って花火。超ラテンぽい。

 

 

 

知事辞任にプエルトリコ人の有名人がリアクション

 

知事辞任のニュースに知事に辞めろと抗議していたプエルトリコ人の有名人達が喜びの言葉をSNSに投稿していました。

デモの先頭にたったリッキー・マーティンやResidenteなどはもちろんですが、他の人は

 

「デスパシート」が世界的にヒットしたLuis Fonsi。

 

 

 

レゲトンのWisin

 

 

サルサのマーク・アンソニー

 

 

 

 

 

プエルトリカン・パワー

 

プエルトリコはハリケーン前から財政が破綻し自治政府への不満が高まっていましたが、そこにハリケーンで壊滅的被害。本国の米のトランプは自己責任だといってあまり助けてくれず、何千人もの人が助けがこない中で亡くなりました。被災後もプエルトリコの自治政府はたてなおしがうまくいっていない。

そこにきて今年は、米からの支援金のプエルトリコの政府関係者による横領、プエルトリコ知事の被災者嘲笑と差別発言。市民が激怒するのは当然だし、プエルトリコの市民だけではなく、米などに在住しているプエルトリコ系までが大規模デモに発展。プエルトリコはスポーツ界や音楽界や映画界にスターを輩出しているので、そのスター達も世界によびかけ、デモにも参加。そしてついに知事を辞任に追い込みました。

そのパワーはすごいなと思いました。ボリクアパワー。

 

キューバ人やベネズエラ人達には、”プエルトリコは民主主義があるからいいな、自分達の国は独裁だしキューバはデモできないし、ベネズエラはどんなにデモやってもトップが変わらないから” とネットに書いている人達もいました。

 

ラティーノ達は政府に怒るとすぐ抗議デモします。メキシコはデモが名物で、メキシコに私がいた時はメキシコシティで大規模デモがあり大統領府前にテントを張って1か月以上抗議し、大通りや駅も封鎖されたんで迂回して歩いていくしかなかった事もあります。コロンビアも今年はコーヒー農園などの小作農の先住民たちが不当な扱いに怒って、道路を封鎖し抗議デモ。そのせいでカリなど他地域への物流も滞りました。ベネズエラだって、言論や報道の自由がないし飢餓や断水に苦しんでるし、独裁政府からの弾圧で死傷者が出ても抗議デモしてますよね。

 

 

今回のプエルトリコのデモの特徴はダンスと音楽。

「プエルトリコ人達って、デモで歌って踊ってる!」 「プエルトリコの音楽とダンスのデモ最高。プエルトリコってデモをやるには世界で最高の場所じゃない?」とSNSでコメントする人達も世界に多かったです。

 

デモっていうとシュプレヒコールあげてプラカード掲げるデモが多いけど、プエルトリコのデモはさすが音楽とダンス大国だけあってダンスと音楽にあふれていてかっこいいなーって思いました。

 

レゲトン大国でもあるから、レゲトンのラッパー達が抗議デモに参加したときはラップでスピーチしてて、それもかっこよかったですね。

 

私もプエルトリコに行ってこのデモを実際に見てみたかったな…と思いました。

 

 

 

 

コメント一覧
  1. ベネコロ より:

    ありがとうございました。的確な分析と情報力に感心しました。ドゥケはまだ若すぎるし、大統領としては未熟なのでは?グローバル化が進む今の世界は、単純に右か左か、敵か味方か、ではなく、もっと複雑で微妙な舵取りや判断、思考が求められると思います。ラ米愛好家としては、どちらの勢力に与するとかではなく、何が起きているか、何が真実なのか、を見極めることしか出来ませんが…ただ、ラ米の民衆が発するメッセージや表現は、同時代を生きる者に刺激を与えてくれますね。

    • dia feliz より:

      ドゥケは元大統領のウリベの操り人形といわれてるんですよね。
      実際に実権握って動かしてるのは元大統領のウリベの方です。
      だから政策の話なのにすぐウリベのインタビューがコロンビアのニュースででてきますよね。ウリベが話す事が重要なポイントなので。

      ラテンアメリカ人は、税金を高くとられると「政府から盗まれた」という言い方をするし、日本の話をしていて「日本は相続税があって親が亡くなると家を政府に相続税でとられることが」と話したら「なんで人の財産を盗るの? それってドロボーじゃん」って驚いてました。
      政府が腐敗して汚職すると怒るし。南米では汚職で随分やめさせられた大統領や捕まった元大統領もいるし。
      怒ると大統領府前で大規模デモするし。
      そういうふうにちゃんと自分達の意思をはっきり示すというところはいいなと思います。
      独裁でデモの権利もないキューバは違いますけどね。コロンビアとかは民主主義の国なので

  2. ベネコロ より:

    コロンビアでも大規模ストライキが…現地の人たちの声、反応はどうなのでしょうか?やはり、チリ発の異議申し立てはインパクトが強く、ボリビアで起きた政変が火に油を注いだかのようですね。エボは、大陸内の左派のシンボルのような存在になりそうな感じです。ドミノ理論というのがありますが、ラテンアメリカは、一国の事件、動きが域内の他国に波及しやすいので、全体から目が離せません。

    • dia feliz より:

      コロンビアのデモの原因は、
      ドゥケ大統領とその背後にいる元大統領のウリベと、政府の政策への抗議です。

      ドゥケ大統領が選挙の公約を守らない。
      生活費や物価や税金は上がってるのに、最低賃金や給料があがらない。
      失業率が上昇。
      教育予算をあげるといったのにあげないので、先々月大学生たちがデモをしたら機動隊でつぶした。
      先住民族が多数殺害された。
      人権活動家が多数殺害された。
      和平問題がうまくいっておらず、FARCの元幹部が再武装した。

      こういうことに対する国民の怒りですね。
      ドゥケ大統領の支持率は4分の1しかないし、75%位が大統領に不満を抱いてるのでデモはしょうがないかと思います。

      デモ隊が「暴力のないデモを」と静かなデモをして、機動隊の前で両手をあげて「暴力はやめろ」と非暴力を貫いたのに、機動隊がデモ隊に攻撃したのは許せません。
      一部で暴動や略奪もおきてますが、それは貧困層やうっぷんがたまってた人がデモに乗じて暴れてるのもあるんじゃないかと想像してます。

  3. ベネコロ より:

    ラテンアメリカの模範的な存在のように見えたチリで、地下鉄料金値上げをきっかけに積もっていた市民の不満が爆発して、死者まで出る大規模デモが発生したニュースは衝撃を受けました。ボリビアでは、不正選挙の結果、エボが4選、アルゼンチンでは、経済危機の末に左派政権がまた復活…カリブ海の島とは状況が異なるとは言え、南米大陸の政治も、不安定化してまた揺れてますね。汚職にしても、この地域の政治文化みたいなものだし、永遠の病として今後もなくならないのかも知れません。

    • dia feliz より:

      チリも前々からあった貧富の差や社会問題などいろいろ国民の不満がたまっていたし。ボリビアはエボ氏の独裁に反対する人結構いるからですね。アルゼンチンも金融危機や経済問題で私が行った時に大変だったのにその時の大統領の一派が選挙で勝ってがっくりきました。
      汚職や貧富の差を南米からなくすのはなかなか難しいかもしれません。
      ただ、うらやましいなと思うのは、国民が不満があると大勢が立ち上がって政府にちゃんと抗議するところです。政府に抗議して政策を変えさせることもあるし。若い人達も普通に政治の話をしますよね。ああいうところはいいなと思います

コメントを残す

関連キーワード
おすすめの記事